武豊また笑いを取るJRA重賞38年連続勝利 京都牝馬S
1着 ソーダズリング(武豊騎手)
「本当にスムーズな競馬で理想的なレースができました。反応が良くて先頭に立つのが早いかなと思いましたが、それでも最後まで我慢してくれて能力の高さを感じました。結果的にはこれぐらいの距離が良いのかもしれません。マイルも6Fも視野に入りますね。(38年連続の重賞制覇です)ありがとうございます。せっかく続いているので、あと20年ぐらい続けたいですね(笑)。今日は本当にいいレースができて良かったです。また頑張ります」
2着 ナムラクレア(浜中俊騎手)
「スタートからリズム重視で乗りました。最後も勝った馬と並んで、脚を使ってくれました。いい走りだったと思います。次が本番ですし、本番に向けていい形で行けるのではないでしょうか。結果だけが残念でした」
デビューした87年から38年連続のJRA重賞制覇となった。デビュー以来の連続年重賞勝利で、武豊騎手に続くのが、21年連続の藤田伸二(91~11年)。
騎手の最多連続年重賞勝利記録でも、武豊騎手の38年連続は断トツ。28年連続の岡部幸雄(75~02年)、27年連続の蛯名正義(92~18年)が続く。
歳上牝◇出走18頭
さすがレジェンドだ! 武豊騎手(54)が、2番人気ソーダズリング(牝4、音無)を重賞初制覇に導いた。
自身が持つJRA重賞連続年勝利記録も、デビューした87年から「38年連続」に更新。知り尽くした淀のターフで熟練の手綱さばきを披露した。騎手時代の82年にミスラディカルで制している音無秀孝調教師(69)は「騎手&調教師」での京都牝馬S制覇となった。
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坂を下り終えた後の直線。ソーダズリングは、モズゴールドバレルとメイケイエールの間を割って、一気に加速した。先頭に立ったところでナムラクレアが襲いかかるが、抜かせない。1番人気を首差抑え込んだままゴールした。武豊騎手は「反応が良くて、先頭に立つのが早いかと思ったけど、最後まで我慢してくれた。能力は高いと思う」とほめたたえた。
前走のターコイズS(4着、中山芝1600メートル)では道中で折り合いを欠いてしまった。「あれを見て、次は1400メートルに使おうと思った」と音無師は振り返る。トレーナーの見立て通り、1ハロン短縮によりしっかりと折り合った。鞍上も「本当スムーズなレース」と7ハロン戦での高い適性を確認した。この後G1を目指すならば1200メートルかマイルか、悩ましいことになった。
武豊騎手は、自身の記録を更新する38年連続のJRA重賞制覇。デビューした87年から途切れることなく続いているレジェンドならではの偉業だ。「38年? あと20年は続けたい」。2044年の2月は74歳。それでも、本当に重賞を勝っていそうだ。【岡本光男】
◆ソーダズリング ▽父 ハーツクライ▽母 ソーマジック(シンボリクリスエス)▽牝4▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 音無秀孝(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 8戦3勝▽総獲得賞金 9201万7000円▽馬名の由来 とてもまぶしい